目からウロコのマーケットの読み方―国際投資戦略家が書いた (下) 人気ランキング : 242429位
定価 : ¥ 1,575
販売元 : アスキー・コミュニケーションズ
発売日 : 2003-04
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価格: ¥ 1,575
イラクに石油がある限りブッシュはいつまでも駐屯する。(ネタバレ注意)

この本によると、現在のアメリカの一番意識している敵国は中国であり、北朝鮮がアブナければアブナいほど、中、日、韓国はアメリカに協力するし、お金も出す。良い証拠に、日本人拉致を真面目に解決しようとはしていないし、拉致問題があるから日本はアメリカに協力して時限立法まで作ってJ隊とお金をイラクに送ってくれるのである。まさに北朝鮮サマサマだが、今後どうなるかというと、アメリカシンクタンクはイラクでベトナム同様の失態を演じているので、戦いが長期化すれば、アメリカは戦費国債を日本に大量に買ってもらわざるを得なくなり、アメリカの双子の赤字増え、為替はますますドル安円高にシフトするというのである。ただし、この本にも読み違いが有り、(注:ここから私レビュアの出版後の経済動向補足に入る。)原油相場は2003年末1バレル25ドルのまま安定するといっていたが、現実には中国特需・投機・カトリーナにより70ドルに足を突っ込んだ形となった。
今後中国が失速するようなことが有れば原油は反転下落するだろうが、その時は米中不動産バブル崩壊の序曲であり、70年代の第2次オイルショックを彷彿とさせる状況にある。(原油先物のストップ付きプットを買い、NTTドコモを少額売り建ててみたくなる。(2005/09/07 12:10はてさて?)

日本経済の新しい見方が展開されています。

「2003年は戦争によって日本経済は回復し、それに引っ張られる形でアメリカ経済も回復へ向かう。しかしこれは、戦後の日米関係、日本がアメリカに従属するという古い日米関係を引きずったままの景気回復である。アメリカがこのまま破滅への道を進んでいくとすれば、これが最後の景気回復になるかもしれないのである。(p239)」
著者はイラク戦争と引きつづく中東戦争により、日本は戦争特需で景気回復すると考える.同時に、これが最後の景気回復になることを恐れている.これを回避するために著者は「アメリカのよる対日謝罪」→日本の自主憲法の制定→真に対等な日米同盟による世界経済の発展を求めている。著者は2005年のアメリカ大統領の対日謝罪に向け、アメリカで実際に活動しているとのこと。
本当に読みやすくておもしろい本です.「目からウロコ」が落ちるような日本経済の新しい見方が展開されています。
著者は政治的色分けとしては反小泉=亀井静香派です。世界の投機資金を日本に呼び込み、株式と土地を上げ、公共事業拡大で国内需要の喚起を促す考えです.

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